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「肉筆浮世絵のすべて その誕生から歌麿・北斎・広重まで」展

2007.07.16(23:31)
[7/17に書いてます]
残念ながら、展示は終わってしまいましたが、書きたいものを書けないままどっさり溜まっていて気持ち悪いのでさくさくと感想を。

■「肉筆浮世絵のすべて その誕生から歌麿・北斎・広重まで」展出光美術館

今年度からなんと、企画展もぐるっとパスで無料になった出光美術館、太っ腹デス!

前期(4/28-5/27)・後期(5/30-7/1)ともぐるっとパス(今年2冊目)で入場してきました。

このところ見たかった肉筆浮世絵展をかなり見逃してしまったので、これが是非とも見ておきたかったのですが、行ってよかったです。


肉筆ということで、まず大きな作品が多いこと、筆の跡がかなり大胆で自由な表現に」なっていることが印象に残りました。
立ち姿の美人図は懐月堂派をはじめとする絵では着物の柄はかなり細かく繊細に書いているのに、全体の形はシュッ!!という筆を運ぶ音が聞こえるかのような思い切ったデフォルメがかかったシンプルな線で公正されているのが面白いです。

懐月堂派の絵は裾を持ち上げるポーズが決まってていい。
「遊女と禿図」(無款)、「立姿美人図」(東川堂里風)は、現代的な顔の雰囲気で違和感がなくて好き。


■全期間展示の作品から

「江戸風俗図巻」
幔幕をめぐらせて花の宴を楽しむ優雅な人々。屏風や琴等結構物入り。
輪になって踊る皆さんの服装は様々ですが、1人尻からげして、生足をにょっきり出してる若い男がいます(笑)本日のMVP?
屋形船の上で居眠りして子供につつかれる船頭?が笑いをさそいます。

お大尽キレイどころに囲まれて傘までさしかけられてていいなあ。
遊女とごろごろくつろぐ人たちが羨ましいデス。

「美人鑑賞図」
この絵は前にも見たことがあります。広大な風情のあるお屋敷、美しい女性達(知的でもある)、貴重な絵画、とある意味こういう世界があったらいいなあという理想でしょうか。でも、ネコが絵を破かないかハラハラします(^^;)

■前期展示の作品から

「遊里風俗図」
庭で雪合戦していたり、庭の樹が水墨画風に描かれているのが面白い。

「秋草美人図」菱川師宣
赤が美しい。指や顔は微妙にデッサンが狂っているようにも見える独特の角度がついてるのですが、この人の描く女性は流し目に色気がある感じ。

「春秋遊楽図屏風」菱川師平
春の方の屏風には、真ん中あたりにどうみてもおホモだち関係にある二人が連れ立って歩いてます(笑)黄色の格子の羽織を着てるほうが受けね。
秋の方で、「遊里風俗図」でもそうですが、とても長いキセルを使っている遊女を観ることが出来ます。

ほか、吉原風俗を描く絵には結構これみよがしにどーんと、おかれた布団一式がよく描かれていますが、これはいかにその遊女がなじみの客から人気があるかというしるしなんですよね。

相方(客)は、豪華な布団セットを贈るのですが、客ごとにあるわけで、店の方でもきちんと贈った相手に合わせてその布団を用意するということをしていたのですが、当然売れっ子は布団セットがたくさんあるということになるのです。

ということを本で読んでいたので、ちらちら描かれている風呂敷に包まれた布団セットがあると、おお、と思います。

「風に悩む美人図」川又常正
手や足の指の繊細な感じや、こじんまりとしたかわいらしい女性像を描く人だなあと。
チラリズムもよし。


「樵夫図」葛飾北斎
これ面白い!!2枚で一組の絵ですが、右が杉並木、左にそれを股から覗く樵の図で。
ユーモアを感じます。私もこうやってこの並木を見たくなりました。

「亀と蟹図」葛飾北斎
扇面図ですが、カメとかにがそれぞれつぶらな目でかわいいんです。


後期にも同じような作品が展示されていますが、

宮川一笑の「吉原歳旦図」では、吉原の正月のおかざりを観ることが出来て面白いです。

「岩井半四郎・悪婆の図」歌川国貞
岩井半四郎が演じた悪婆、ということですが、この顔怖い!
まゆなし+お歯黒はデフォルトとして、目を見開いていていかにも悪そう(^^;)



■後期展示の作品から

後期は、ちょうど夏至近くだったので、見終わった後にゆっくりと窓から皇居の向こうのビル群が夕焼けにそまる素晴らしい景色のオマケつきで、皆さん写メとりまくり(笑)

夏至前後は7時くらいの眺めが素晴らしいのでデートにどうぞ☆
無料でお茶も飲めるし、サービス満点です。

作者未詳の「若衆図」
は普通に見ていると男装してる遊女(江戸時代前半の風俗ってわりと男女の区別が無いユニセックスな感じのファッションですよね)に見えてしまいますが、素敵ですねえ。ほれぼれ。

ポーズもなんか「うふ☆」って感じですし、足元の刀やよく見ると月代があるのを見逃してしまえば男性だと気づかない感じ。

「浄瑠璃芝居看板絵屏風」
戦の場面が結構えぐい。肩から首が切られてはずれかかっているものや、落ちた首など、じっと見てたら貧血起こしそうになってしまいました。

屏風でたくさん画面が分割されているのですが、もののふたちの猛々しさと対照的に、宮中と思しき場面では雰囲気がばらりと違っています。
女性たちと若者が戦う場面もありますが、真剣ではなくて木刀で遊んでいるのでしょうか?
これは芝居用の看板として使われている屏風とのことで、それぞれ演目の内容を表しているそうです。

後期では、「見立○○」というテーマが多くて、
「見立女三の宮図」「見立紫式部図」など、
時代考証無視でとりあえずイメージを描くというものがあって面白かったです。

どう見ても江戸時代の女性の女三の宮とか、紫式部」とか、歌舞伎の世界とちょっと似てる面白さがありますね。

「立姿美人図」鳥居清秀
かなり個性的なくっきりした眉で、髪型もかなり独特の遊女。浮世絵でもかなり作者によって顔の雰囲気が違うなあと思いました。女装した男?というようにも見えるくらいなんかりりしい。

「羽つき美人図」川又常正
「見立紫式部図」
もそうですが、この人の手の動きがとてもたおやかで好き。

西川祐信はちんまり、とした顔を描きます。知性的であまり色気はないかも。胸はだしてたりサービスしているのですが、なぜか自制がきいてる感じがします。

「虎御前と曽我五郎図屏風」
多分洋画の影響を受けているせいか、陰影を立体的につけて、ややどぎついくらいの迫力ある絵でびっくり。ねそべてる曽我五郎の鼻から口、あごにかけてが生々しい。

鼻の穴が立体的になっていて、いかにもここから鼻息がもれてきそう。

虎御前は玉虫色の紅(黒や緑や青っぽい色の紅があった)をさしていて、それがより一層毒々しい感じに。


今回、この赤ではない紅をさした遊女の絵が多くて、ふむふむと見入っておりました。
現代の化粧もそうですが、凄絶な感じの迫力が出ますね。


「雪中出立図」
雪のある寒そうな外へ、女性が男を送り出します。
色男は防寒用のコートのような長い上着とマフラーっぽい装備(雪に備えた塗の高下駄も用意してある)なのですが、それを外でひざを付いて待っている奴(やっこ)は尻を絡げてふんどしが満てていて履物もなく裸足!!寒そうなんですけど!!
身分格差を見ました(^^;)


鳥文斎栄之の作品はぼかしやわざと描かないで表現するという斬新な作風。
雪のつもった傘は、丸くそこだけ描かない、とか、花見図と題していますが、花見に向かう人たちの傘と帯などが見える構図とかちょっと目のつけどころが違う感じ。


「桜花美人図」水野盧明
ピンクハウスですか?!というくらいピンク・赤の重ねがハデハデな、なんかキッチュにも思える絵。鼈甲の櫛の斑点や、西洋絵画の影響を受けて顔の化粧がちょっと立体的になっていたりかなりけばけばしい感じで、ビックリします。

重なっている裾や袖の書き込みが見事。

花魁の下唇、青い色の紅を使っています。
なぜか太夫と連れ立っている禿は、カメラ目線で正面向いていることが多いのが気になったり(笑)

「墨堤二美人図」蹄斎北馬
風にあおられる二人の美人。
吹く風の勢いがリアル。

「煙管を持つ立美人像」歌川広重
煙管をおろした両手で握り、猫背気味に首をぐいっっと向けてなにやら迫力のある立ち姿。
すごく力んでる感じで肩がこってしまうのではないかと思ったり。
独特のポーズが印象的。


■その他

螺鈿で鶴が舞っている蓬莱の引き出しや、梅の花や蹴鞠を描いた引き出しなどの調度品や、茶碗など、一緒に観られるも多いのが嬉しいデスね。
ムンクやルオーもさりげなく常設で展示されていますし。


浮世絵ってどれもわりと似てるように思いがちですが、知れば知るほど「こんな表現が?!」というものが出てきて興味は尽きないです。

少しずつ、好きな作品や作家などが増えてゆくのが楽しみです。


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コメント
【】
しのぶんさん、こんばんは!
ご来訪ありがとうございました^^

吉原の布団にはそういう意味があるのですね~!!かなり「私もちょっと通になれた?!」みたいな豆知識です☆
勉強になりました^^
こういういろんなことを知りながら、もう一度見てみたいな~なんて思います。
【2007/07/23 22:25】 | はな #- | [edit]
【はなさま】
はなさん、コメントありがとうございます♪

>吉原の布団にはそういう意味があるのですね~!!かなり「私もちょっと通になれた?!」みたいな豆知識です☆
>勉強になりました^^

最近吉原関係の本を続けて読んでいたりしたので、読んだ内容が確認できて面白かったです。
キモノを着るようになってから、江戸や、日本画、浮世絵など日本のことにさらに興味が出てきて、展覧会もまわるようになりました。

>こういういろんなことを知りながら、もう一度見てみたいな~なんて思います。

直感で観るのも楽しいですが、知れば知るほどまた違った見方ができるということもありますよね。
今後も勉強してさらに理解を深めてゆきたいなと思います。
【2007/07/23 22:57】 | しのぶん #VWFaYlLU | [edit]
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【2007/07/23 22:23】
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