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ペルジーノ展

2007.05.04(20:58)
[5/7にUPしました]
まだやっている展覧会シリーズ、いきます。
せっかくアレコレ行ったので終了してしまった展覧会の一言感想も気まぐれにUPする予定(自己満足、それが拙ブログの中心的な精神デス★)ですが、どうせなら観に行くにあたって役にたつ記事を優先して。

新宿高層ビル群の「スカートビル」にある、損保ジャパン東郷青児美術館で開催中の「甘美なる聖母の画家 ペルジーノ展 ~ラファエロが師と仰いだ神のごとき人~」を観ました。
この展覧会は「日本におけるイタリア2007・春」と協賛しています。

※7月1日まで開催
※ぐるっとパスで割引
■画家・ペルジーノ

ペルジーノって誰?という疑問に答えた見事な副題、ラファエロを引き合いに出してキャッチーな感じ。
フィレンツェのヴェロッキオ工房でボッティチェッリやレオナルド・ダ・ヴィンチとともに修行し、後に自身の工房をペルージャ(サッカーで有名ですね)とフィレンツェに構えた成功した画家・ペルジーノ。
本名はピエトロ・ヴァンヌッチですが、ペルージャで活躍したから「ペルージャの人=ペルジーノ」と呼称されています。

彼は画家が「芸術家」ではなく「職人」だった時代の代表的な人物で、彼の創作スタイル(同じテンプレートを使って人物を使いまわす、大人数で制作、大量生産、パトロンによる保護など)から、当時の芸術のあり方を垣間見ることが出来ます。

しかし、成功者に対するやっかみもあったのでしょうが、一部からは当時でもワンパターンだとつっこまれていたらしいです(^^;)

■会場、カタログなど

会場の解説や、リーフレットでわかりやすく解説されていて
初期ルネッサンス(フィレンツェのボッティチェルリ、ヴェロッキオや、ウンブリア派)⇒ペルジーノ⇒盛期ルネッサンス(ラファエロ)の流れがつかめました。
確か会場にはフィリッポ・リッピ、フィリッピーノ・リッピの親子関係など人間関係の図が展示されていましたので、確認を。(カタログだとあまりそのあたりまで詳しく&wかりやすく載っていません)

ゆっくりカタログの解説を読むのも好きですが、分厚く、難解だったりで時間のあるときでないとなかなかできません。そんなときに会場の解説やリーフレットで簡潔に説明があると嬉しいデス。

子供向けのリーフレットなど、毎回ここの美術館が制作する資料は思わず手にとってしまいそうな作りをしていて初心者にやさしいのです。

※ウンブリア派
14~15世紀に中部イタリア・ウンブリア地方で活躍した画家たち。
ペルジーノもここにカテゴライズされます。
ゆったりとした空間表現、柔和で甘美な詩情を特徴とする。


ここの美術館は、高層ビルで窓から景色も楽しめ、わりと落ち着いた雰囲気で「好きな人しか来ない」雰囲気があり混雑しないので、これまたデートにオススメです。

常設のゴッホの「ひまわり」やセザンヌ、ゴーギャンも観られるし、東郷作品、グランマ・モーゼスの作品もいつもあります。

■ペルジーノの作品

1.初期の「少年の肖像」がイチオシ!!!
唯一宗教画でないこの作品、美しくやや陰りのあるアンニュイな少年の肖像が非常に生き生きと描かれています。
いかにも貴族、という服装ではなく、一般の階級の少年と見まごうような地味な印象の服装ですが、そこになんともいえない品があります。
のっぺりした感のある宗教画と違い、血の通った作品。

2.各種聖人像
男性の聖人の描き方は定型化してきているせいか、なんとなく似た面差し(ちょっと胃を病んでそうな、骨太なのに頬がこけた感じの顔)が多く、ペルジーノってこういう顔だったのでは?と思ってしまいました。

対照的に、女性の聖人はみなさんふくよか。

男女共通で、なんとなく目が半目がちというかうつろな感じデス。

お?と思ったのが指の表現。
みんな爪が丸くて深爪気味。聖母も。
聖人などは爪がよごれぎみで、当時は土とかついちゃったんだろうなあと。影かもしれませんが、爪の先が黒くふちどられている描き方です。

3.晩年の「改悛する聖ヒエロムニス」
ヒエロムニスはライオンとともに描かれる聖人ですが、ここでは後ろにいるライオンがなんかカメラ目線でかわいい。

※聖ヒエロムニス
四大ラテン教父のひとり。カトリックおよび東方正教会の聖人。聖書をヘブライ語からラテン語へ翻訳し、通訳の守護聖人。
ライオンの足にささったトゲをぬいてやった(その後ライオンはペット化)というエピソードがあります。

4.最盛期の「正義の信心会の旗幟」
典型的なペルジーノ作品。
上空に聖母マリアと幼子イエス。人間に近い二人の天使(エンジェル)、5人?の幼児の顔に羽が6枚ついた智天使(ケルビム)がとりかこみ、下に聖フランチェスコ、聖ベルナルディーノ。

聖フランチェスコは3つ(清貧・童貞(!)・服従)の結び目のある腰帯、聖ベルナルディーノは「IHS」という文字のある炎の輪が目印。
こういう図像学って仏教美術もそうですが、面白いです。

エンジェルの方がケルビムより階級が下で、直接人間とやりとりするせいかより人間に近い形をしています。ケルビムが出てきたら普通の人は引くだろうし(笑)

金彩が美しいです。テンペラの発色も保存状態の影響か、「聖母子と二天使、鞭打ち苦行者信心会の会員たち(慰めの聖母)」(白い被り物したあやしい集団に見えてしまう・・・)のビビットな感じよりは、もう少しまろやかな雰囲気。

5.油絵作品
筆跡がラフな感じで残っていてテンペラとまた違った感じ。

6.フレスコ画の壁画「聖ロマヌスと聖ロクスに祝福を授ける父なる神」
これ面白かったです。
ペストに見舞われたペルージャのデルータという都市からの注文で、ペストに対する庇護を祈願して描かれた作品。町も描かれています。

二人の聖人はペストからの守護を表す聖人。
自分のペストの傷を見せる聖ロクスは、巡礼中にペストに罹患し奇跡の回復をとげた聖人。
ちらりと腿上部の傷をみせる彼の下着はどうみてももっさりブリーフに見えてしまうんですが・・・・(^^;

■その他の画家の作品
ベネデット・ポンフィーリの拷問道具を持つ天使群像、金をふんだんに使って細かく装飾されていますが、コワ!
そんなウツ道具をもってるせいか、皆さん辛そうなお顔。眉を寄せて、額はシワが波うっていて「あ~あ、やんなっちゃたナ」という人間くさい表情をしています。

チェランディロの「聖セヴァスティアヌス」、矢のささった表現が痛そう!!!血が・・ひいぃ。

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コメント
【しのぶんさま こんばんは】
>唯一宗教画でないこの作品、美しくやや陰りのあるアンニュイな少年の肖像が非常に生き生きと描かれています。
なるほど、これだけが宗教画ではないんですね。
ペルジーノが自由に描くことができたということでしょうか。

>(ちょっと胃を病んでそうな、骨太なのに頬がこけた感じの顔)
(-^〇^-)絵の中の皆さんはそんな感じでしたよねー。

>聖ヒエロムニス
いたるところに、聖ヒエロムニスの絵はありますね。
実際に中世のヨーロッパでこれらの聖人の絵が、
どういうふうに、見られていたのか気になりますね。
街中にヒエロムニスが溢れかえっていたり・・・

>金彩が美しいです。
本当に、金彩が非常に美しく作られていましたね。
金彩の装飾性に、現実の装飾品のリアリティーがあって、
そのことが絵にリアリティーを与えているように感じます。
【2007/05/09 00:25】 | dpdummy #- | [edit]
【dpdummyさま】
dpdummyさま、コメントありがとうございます!

>なるほど、これだけが宗教画ではないんですね。
>ペルジーノが自由に描くことができたということでしょうか。
他にも宗教画ではない作品はあるかもしれませんが、この展覧会に出ていたものでは唯一宗教画ではないとのことです。
時代的には初期のものだそうで、売れっ子になってからは注文中心で宗教画が多くなったんでしょうね。

>(-^〇^-)絵の中の皆さんはそんな感じでしたよねー。
やっぱり日々神妙に過ごしてる人なので、そんなキャラになっているのかも知れませんが、自分に似た顔を描くという人間の傾向も無視できません(^^)

>いたるところに、聖ヒエロムニスの絵はありますね。
>実際に中世のヨーロッパでこれらの聖人の絵が、
>どういうふうに、見られていたのか気になりますね。
>街中にヒエロムニスが溢れかえっていたり・・・

各聖人をまつる日があったり、職業や都市によって尊崇する聖人があったり、日本人が十二支別に守護する仏があったりするのと似た、意外と多神教的な風土があるのも面白いですよね。
素朴な信仰のなかで親しまれている、という感じではないかなあと想像しているのですが、気になりますよね。

>本当に、金彩が非常に美しく作られていましたね。
>金彩の装飾性に、現実の装飾品のリアリティーがあって、
>そのことが絵にリアリティーを与えているように感じます。

この細やかさは、丁寧に丁寧に心をこめて入れていったんだろうなあと。
遠くからはうっすらしているのに、リアリティーの迫力を添えているのは、しっかりした仕事があってこそですね。

それでは。
【2007/05/09 22:26】 | しのぶん #VWFaYlLU | [edit]
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  • ペルジーノ展【はなことば】
    今日も美術館に行ってきました。 新宿の損保ジャパン東郷青児美術館でやっている「甘美なる聖母の画家 ペルジーノ展」を見てきました。 ペルジーノ、「ペルージャの人」という意味の愛称、と呼ばれていたピエトロ・ヴァンヌッチは、あのレオナルド・ダ・ヴィンチと同じヴェ
【2007/06/23 21:46】
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