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「アンドリュー・ワイエス 創造への道程(みち)」

2008.11.24(23:17)
[12/2に書きました]

終わってしまった展覧会ばかりでは参考にならないので、これから冬休みに美術館に行きたいと思っている方向けに(東京近郊の情報で申し訳ない。展示によっては巡回するものもあるのでチェックしてみてくださいませ)、

今開催中でおススメ!の展覧会記事をUPしてみます。


■「アンドリュー・ワイエス 創造への道程(みち)
Bunkamuraミュージアム

12/23まで開催中!

95年にやはり同じBunkamuraで開催された「ワイエス展」は観たのですが、今回見たことのない絵が来ているらしいということで、観て来ました。

Bunkamuraミュージアムは夜間開館の期間が長いので、社会人には寄りやすいのが嬉しいですね。夜だと比較的空いてます。

やっぱり観て正解!!と思いました。 というのは、前回の展示ではヘルガやオルソンハウスをモデルにした普通の作品(完成品)が多くて、大変見ごたえがありました。

それに対して今回は、習作などの水彩が多く展示されていて、完成にいたるまでの過程を見ることができて、全然別のアプローチで鑑賞できるのです。

むしろ完成品(前回見た)は少なくて、その1枚を制作するにあたって複数作った習作が並べられています。
また、完成品と習作の比較もできるようになっていて、ワイエスの画家としての視点がわかりやすくなっています。

展覧会の副題の通り、まさに「創造への道程」が見て取れるというのが、特に絵を描く人には面白いと感じられるはず。

今回はさらに彼の成育環境や、モデルたちとの出会いなど、以前はあまり気にしていなかった作品の背後にある事情が整理されて、理解しやすいようになっています。

クリスチーナの世界 (ワイエス画集)
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5 名著


クリスティーナ(『クリスティーナの世界』は知っていた絵なのに彼女の身体が不自由なのは今回初めて意識しました。よく見ると、腕など非常に細いのがわかりますね)とアルヴァロの、オルソン姉弟の人となり(この二人はよく似ている)、その人生について、意識させられました。

元狙撃兵だったカール・カーナーなど、モデルたちのエピソードも展示の説明にわかりやすいく書いてあってよかったです。

そして驚いたことに、ワイエスは91歳で健在なんですよ。
インタビューのビデオを観て、「年は関係ない」と語り、日々製作に励むという彼に毎日描かずにはいられない、生まれながらの画家の姿というものを見た思いです。
このインタビューは短い時間ですが、絵を描く人には是非見て欲しい。画家の情熱を感じます。

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5 茶や緑の使い方が素晴らしい


身体が弱くて学校に行かずに家庭教師をつけてもらっていた彼は、有名な挿絵画家だった父親から手ほどきをうけ、6歳から絵をはじめ、そのまま今に至るという、まさに画家になるべき人生を送っています。
片肺を取る手術もしているにもかかわらず、この長命は、やはり天に与えられた絵を描く仕事を全うするためなのかもしれません。

今回印象に残ったのは、彼の水彩の力強さとフレッシュな筆致です。
ワイエスというと、テンペラの緻密な描写を想起しますが、習作に見られる水彩はかなり大胆で思い切った筆の使い方をしています。

丸沼芸術の森(朝霞市)が多くの水彩を所蔵していて、前から気になっていたもののなにぶん遠くて見にいけず残念に思っていたのが、今回かなり所蔵作品が展示されています。
丸沼芸術の森 blueberryのワイエスレポートブログ

ワイエスの水彩が好きだと語る水彩をやっている人がいたのですが、今回その意味がとてもよくわかりました。


本人によると、深みを出したいときにテンペラにするとのことです。
ただし、あまり技法にこだわりはないらしい。


----------------------------
■メモ:ワイエス作品に多用されるドライブラッシュという技法とは


細めの筆を絵の具に浸し、筆先を広げ、大部分の水分と絵の具を指で絞り出し、わずかに残った絵の具と水分で描く技法。
水彩を幅広くうす塗りした上に、ドライブラッシュの層を重ねてゆく。
----------------------------

管理人自身も割とラフにデッサンなどを描くタイプなので(試験勉強や論文作成など他の全てに関しても短時間で勢いにのっけて完成させるというのが共通の傾向デス)見ていてすごくしっくりくるというか、気持ちが良かったです。

ぶっちゃけコレ習作の方が勢いがあって好きかも・・・とか思う作品も結構ありました。(友人も同じ意見でした。)


■『自画像』
いかにも繊細な雰囲気。


■『幻影』
習作の方が好きかも。

■『オルソン家の納屋の内部』水彩
暗い納屋の牛が、まるでシェイクスビア劇の役者であるかのように、ドラマチックに描かれています。ワイエスの水彩は光と影の表現がとても素晴らしい。
ほかに、馬具の絵がありますが、一瞬抽象に見えなくもないくらいの勢いで、力強い。

■オルソンハウスシリーズ
ビデオで現在のオルソンハウスを見たら、絵と違ってこぎれいな壁になってました(^^;)

■ガニング・ロックス
横顔がまるで修道士のよう。

■火打石
これ、習作だとかもめがのってるバージョンがあるのですが、意外と小さい岩なのがわかりました。
この作品は完成品の方が、ベアーズロックなみのスケール感があって巨石に見えるので好き。

■そよ風
きれいな絵で好きです。この絵のシリ(モデル)は陥没乳頭に見えるのが気になった<気にするなよ

■ページボーイ
ヘルガキター!
ドイツ系の女性っぽい風貌は、中性的でいい。ページボーイに扮した彼女。
そういや、なんかヘルガっていつもコスプレさせられてるイメージがあるな。
ヒラリー・スワンクやケイト・ブランシェットにちょっと似てるような気がする。


ボーイズ・ドント・クライ [DVD]
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ヒラリー・スワンクのこの映画は見たあとあまりにも鬱になったので、性同一性障害気味の方は見るべき映画ではありますが、元気のあるときに見るか、そうでないなら見ないほうがいいかもしれません。いい映画だけど、人によっては地雷映画。

ここのところ、自粛するはずの図録購入は禁をやぶって買い捲ってます。
だって、興味深い解説やはじめて見る作品が多いんですもの・・・。
もちろん今回のワイエス展も購入。

前回のスリランカ展の図録も、遺跡の地図や資料などがついてたので、思わず買ってしまいました。スリランカの専門書買うよりもお手ごろだと思ったんだもの。

ワイエス展は愛知、福島にも巡回しますので、もし見られる機会がありましたら、そちらの皆様も是非ご覧ください。

もしこの記事が参考になりましたら、よろしければポチっと☆してくださると励みになります↓

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コメント
【】
こんばんは。

人に勧めてまず
間違いない展覧会ですね。
ワイエス展に外れなし。

アメリカ人でありながら
日本人の心に響くもの
持ちあわせている人です。
【2008/12/08 17:46】 | Tak #JalddpaA | [edit]
【Takさま】
Takさん、こんばんは。
95年のワイエス展の充実したコレクションはすごかったですよね。

>ワイエス展に外れなし。

昨年の青山ユニマット美術館のワイエス展は見逃してしまっていたので、今回観られたのは嬉しかったです。

>アメリカ人でありながら
日本人の心に響くもの
持ちあわせている人です。

ワイエスの絵に漂う寂寥感や繊細な雰囲気、内省的な雰囲気は日本人の感性にすごくしっくりくると思います。
ファンが多いのも納得ですね。
【2008/12/08 20:59】 | しのぶん #VWFaYlLU | [edit]
【遅れてお邪魔します♪】
しのぶんさん、こんばんは♪
ひと言ご報告せねばと思いつつ、遅遅になってしまって失礼致しました(へこへこ・・

ワイエス展行って参りましたよん。

>アメリカ人とは思えない(失礼)くらい繊細な感じで日本のファンが多いのもわかりますよね。

そうそうアメリカ人とは思えないに同感です☆
日本のファン、多いのですか?(無知)わかる気がしますよ。

解説のお陰で作品の背景がわかると、
漠然と鑑賞したのでは気づけない画家の想いが想像出来て、とても得した気分になりました。

ハンマースホイという画家は知りませんでした。
わぁ!12月7日まで回顧展というのをやってたんですね。
今度機会があったら行きたいです!

またしのぶんさんの記事がきっかけで、素敵な美術展に行く事が出来ました。
ありがとうございました♪
【2008/12/25 00:55】 | ハトはは #HuBhO90w | [edit]
【ハトははさま】
ハトはが、こんばんは~♪

> ひと言ご報告せねばと思いつつ、遅遅になってしまって失礼致しました(へこへこ・・

いえいえ、お忙しい中をご訪問ありがとうございます。

こちらこそ年賀状トラブルでテンパッててレス遅くなりました、すみません。
(やっと印刷だけできました!・・・あとコメント書きが○十枚ある・・・けどもう今日は寝ます)

> ワイエス展行って参りましたよん。

ハトははさんの記事を拝見できて嬉しいのです~♪
本当は95年のワイエス展がすごかったんですが、こちらはこちらで面白いアプローチだったなと思いました。

> そうそうアメリカ人とは思えないに同感です☆

家で教育を受けたりして、アメリカ~ンな雰囲気の影響をあまり受けてないのと、もともとの病弱な身体と、そこから生じた性格が「ハンガーガーとケチャップがあれば幸せ」(注・アメリカ人が皆そうというわけではありません★)という感じから遠い画風を育てのかなあと。

> 日本のファン、多いのですか?(無知)わかる気がしますよ。

意外と絵が好きな中高年男性にも人気があります。
写実的でわかりやすいという部分もありますが、やはり全体を流れるトーンが落ち着いていていいという感じなのかなと思います。

> 解説のお陰で作品の背景がわかると、
> 漠然と鑑賞したのでは気づけない画家の想いが想像出来て、とても得した気分になりました。

私も今回かなり勉強になりました。
昔は作品だけにしか興味がなくて、ひどいときは題名すらすっとばして見てましたが、最近は作品世界周辺にも興味が出てきましたので、面白かったです。

> ハンマースホイという画家は知りませんでした。

こちらも私も今回の展覧会ではじめて知りました。
見に行ってもしばらく名前が覚えられずに「なんとかホイ」とか言ってすませてました(^^;)

> わぁ!12月7日まで回顧展というのをやってたんですね。
> 今度機会があったら行きたいです!

今回で人気が出てきた気配があるので今後展示される機会が増えるのではないかと期待しています。
静かな、静かな世界で落ち着きます。

> またしのぶんさんの記事がきっかけで、素敵な美術展に行く事が出来ました。
> ありがとうございました♪

つたない記事ですが、ハトははさんの参考にしていただけて嬉しいです。
お互いに情報をやりとりできるのってネットのメリットですよね。

あああ本当はハンマースホイとかすっごくいい!と思った展覧会多かったのに、思いのたけをぶつけて書こうとすると書ききれず、そのままレビューしそびれるという悪循環・・・。
ハンマースホイも間に合うように紹介できればよかったデス。反省。

今開催中の(もうすぐ終わりそう・・・れ、レビューが・・・)ものでは新宿の損保ジャパン東郷青児美術館の丸紅コレクションは、かなりいいものを展示してます。
ブラマンクの絵でこれが一番すごいかも!というのがあったりシモネッタが美人さんだったりして後半が特におススメなのです。
個人的には最初の着物も楽しめマシた♪

年末まであと少しですが、疲れすぎないようにぼちぼち片付けものをするほかは休養メインで過ごしてくださいね。
【2008/12/26 22:59】 | しのぶん #VWFaYlLU | [edit]
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