スポンサーサイト

--.--.--(--:--)
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) | [EDIT]

近代文学と漢検1級について

2008.09.16(01:32)
[9/27にUPしました]⇒カレンダー埋め埋め。
朝の学習は出来ない日がたまにあったり、疲れて5分で寝てしまう日もありますが、10~15分くらいで続けています。

昨年あたりから、明治~昭和初期あたりの日本文学を読もう!と思って意識的に今まで避けてきたジャンルの作品を読んでいます。
(どうも辛気くさい、という理由で長年海外文学の方が好きでした)

同じような方も多いと思いますが、管理人の場合、一人の作家の作品は何作か続けて読むことにしています。

繰り返し出てくるモチーフなどから、その作家の個性がつかめてきて、覚えやすいからです。


展覧会で一人のアーティストの特集があると、やはり印象に残りやすいのと同じですね。
小説に限らず、ある1ジャンルについても、集中して読むと頭に残りやすいのでそうしてます。



そんなこんなで今年は尾崎紅葉、森鴎外、尾崎一雄(尾崎つながりで横にあったので(^^))、川端康成あたりを読んでます。

一番面白いと思っているのは尾崎紅葉ですね。 『三人妻』はかなり江戸文学の文体に近く、3人の妾(本妻は別にいるんですよ!妻は題名の妻の数に入れられてないのがなんともはや)を持つ男をめぐる昼ドラ的ドロドロ。
三人妻 (岩波文庫)

後半は特に、男(主人公だったはずなのにだんだん影が薄くなっていつのまにか死んでるw)そっちのけで性格の悪い一人の妾が、意地悪~く立ち回る様子なんて、女のいやらしさ全開で、非常にリアルな感じデス。

尾崎紅葉は女性の台詞などが非常にリアル。

川端康成に出てくる女性がなんかピンボケな会話しかできないのに比べると、芝居やドラマのように感じられる会話が気に入ってます。


一方『多情多恨』は読みやすい文体で、珍しいくらいの愛妻家で、妻を亡くしてとほほ、と泣いてばかりいる状態になっている男が主人公。

当時にしてはかなり進んだ、夫婦は対等であるべきという男女観を(下女への身分格差など限界はあるにせよ)持論としている生真面目で、なんとなくトボけた感じの主人公が見ていておかしい。

尾崎紅葉をまず読むならコレですね。

多情多恨 (岩波文庫)イチオシ!!



『三人妻』とは対象的な雰囲気です。


が、共通してるのが女性キャラがものすごく生き生きしてるんですよ。
悪女なんかは特に。メロドラマっぽいので実はかなり通俗的で文章さえクリアできれば面白いです。

漢検1級の勉強を始める前だったら多分かなりの語彙にひっかかっていたと思われるのですが、知っている言葉が増えたのですらすら読めて楽しいです。

漢検1級の問題にも出題されるこのあたりの文学は、勉強が進んだ後に読むと自分の中で手ごたえを感じられるのでオススメです。

あと、かの有名な『金色夜叉』も面白かったです。芝居にしやすいだろうなと。キャラたってますし。
未完なのは知っていましたが、結構長く続けていたのですね。

お宮にはイラっとさせられますし、寛一キックは思った以上に早い段階でかまされることを発見しますた。キックの状況も思ってたのとちょっと違ってました。
実際はどうなのかは是非確かめてみてください。
金色夜叉(上) (岩波文庫)金色夜叉(下) (岩波文庫)


岩波文庫版の後編の解説を読むと、当初はどのように紅葉が物語を締めくくるつもりだったのかもわかるので、それを読むのも面白いです。

あと、ちょっと前の小説だと、その時代の日常生活が垣間見えるのが一番楽しいですね。服装とか、生活用品とか、日常のしきたりとか、実はかなり変わってしまい忘れ去られてしまったものがたくさんあることに気づきます。

着物を着るようになって、昔の着物の着こなしなどの記述についてはより興味深く感じるようになりました。意外とモダンな着こなしをしてたりして。

悪女で美女、というキャラの着物やアクセサリーがまた思い切ってるんですよ。


あと、森鴎外はストーリーは実はそんなでもない(といったら失礼か?)のですが、とにかく文章の美しさで読ませる作家だなあと再認識しました。

『舞姫』なんて、話としては、おぼこ娘とつきあって妊娠させたけど上からの圧力で捨てたというだけのだめんず的な話※なわけデスが、文章がいいのでついつい読んでしまうのです。

※最後に狂乱した醜い姿のエリスは、「もうこうなってはどうしようもあるまい」的な主人公の、ふっきるためのうまい言い訳になってる感じがまたもにょる。
あのくらいは取り乱しても普通なんじゃ?と思った。

阿部一族・舞姫    新潮文庫

あと、ルートヴィッヒ2世は同性愛の人だと思うのですが、『うたかたの記』ではノーマルな人として登場してますた。ルートヴィッヒ2世死の真相・鴎外バージョンは独特ですな。

時代物も、ストーリーとしては面白いかというと、なんか結局武士の意地にこだわって全滅しちゃうとか、微妙な感じなのです。
文もドイツ物に比べると固めで読みにくい気がするものの、格調ある文体です。


ドイツ物は、情景描写などの雰囲気が素敵です。なんか発音がどれも皆ちょこっと違ってるような気がするので実際に鴎外はドイツ語どんだけ上手に話せたのか疑問が残らないでもないのですが(^^;)、読み書きが絶対に堪能だったのは名訳『即興詩人』でも証明されていますね。

森鴎外全集〈10〉即興詩人    ちくま文庫

翻訳がうまい人は母国語のセンスが飛びぬけてすばらしいということに他ならないので、もともとの文章力が卓越してるということなんだろうと納得しました。


長々書きましたが、漢検1級レベルは、「明治時代の読書をする人々にとっては当たり前の日常のレベルの言葉を習得するための語彙を身につける」というレベルだと実感しました。

1級レベルの熟語や読みなどを押さえておけば、近代文学がつっかえることなくスラスラ読めてしまうということなのです!

オトナになってから日本文化に興味を持ち始めたので、江戸や明治や昭和の日本を知り、文学を知る上でやはり漢字は必須なのだなあと思うワタクシでした。

漢字実はどっちかっつーと嫌いで、人名が漢字ばっかりだからという理由で中国史の『史記』や『三国志』はあまり好きではなかったという管理人としては、かなりの進歩ではないかと自画自賛してみるYO!





こちらは2009年度版↓
漢字検定ステップアップ30日準1級・1級 2009年度版 (2009)
資格試験研究会
実務教育出版 (2007/12)
売り上げランキング: 244361


そんなわけで、合格するしないはともかく、1級の勉強って楽しいし役立つよ!!ということを主張してみた漢検番外編を兼ねた近代文学感想でした。


よろしければポチっとな★してくださると嬉しいです(*^^*) ↓

<<丸の内カウパレード2008 その4 | ホームへ | コードギアス反逆のルルーシュR2 第23話 シュナイゼルの仮面>>
コメント
【鍵コメさま】
こんばんは、コメントありがとうございました!

この数年あまり小説を読む余裕がなかったので、今年の抱負に小説を読む!をあげてみました(^^)
他の学習系目標はまるっきり達成できてないけど気にしない♪

特に日本文学は三島とか太宰とか倉橋由美子とか芥川あたりを集中(偏るともいう)して読んだ以外は、ほとんど手をつけてなかったんですよね。

今回挑戦してみて意外と面白いことを発見したので、文のとっかかりがちょっとアレですが、もし読めそうな余裕ができたら是非どうぞなのです~。
尾崎紅葉はよかったです。

太宰治はイメージが先行して読まず嫌いの人が多いですが、面白いですよね。中期作品は特に明るいというか、生き生きしてるものが多いですし。

「駆け込み訴え」はどうみてもアヤシい感じ(ユダの歪んだ愛が☆)ですし、メロスもなんだか怪しいです<腐った目で読むなYO☆

例の件、了解しました!
うふふ、では私もそのつもりでおりますネ(*^^*)

【2008/10/02 21:50】 | しのぶん #VWFaYlLU | [edit]
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
トラックバックURL:
http://shinobun.blog26.fc2.com/tb.php/1103-0d29f901
| ホームへ |
カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

月別アーカイブ

全記事(数)表示

全タイトルを表示

漢検準1級対策 おすすめ本

「1ヶ月で準1級に合格しちゃおう」
計画
で使った本計画は無事成功しました(^^)2006/3/9追記
※使った感想は「カテゴリー」の「資格取得-漢検」の記事をご参照ください


【管理人のおすすめ順↓】
■第1位■
漢字検定準1級頻出度順問題集⇒使った感想
■第2位■
漢字検定準1級学習ノート⇒使った感想
■第3位■
漢検 四字熟語辞典⇒使った感想
■第4位■
漢字能力検定 出た順漢検ランキング 出題頻度順・完全トレーニング準1級〈2007年度版〉⇒使った感想
■第5位■
漢字検定 1級・準1級⇒使った感想

最近のコメント

最近のトラックバック

リンク

このブログをリンクに追加する

人気blogランキングへ

RSSフィード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。