2011.05.21(00:00)
[5/31→6/1にUPしました]
都心で仕事帰りの友人とお互いに待ち合わせて、レイトショーで観にいきました。
スケジュールの都合でそうなったのですが、レイトショーは安く見られるのでベンリですね。意識してなかったので「お、安い!」とちょっと得した気分。
新しい映画館は席の勾配が配慮されていて、座り心地も良いので楽で良かったです。
■「英国王のスピーチ」公式サイト吃音に悩んでいた
ジョージ6世が、戦争を前に国民へ国王として語りかけるという重大な責務を完遂するまでの実話です。
ジョージ6世は
エリザベス2世のお父さんです。
本来は王位を継いだ兄の
エドワード8世がそのまま君主であり続ければ、継承することのなかった彼ですが、兄が「王冠を賭けた恋」で退位したために国王に。
威厳と親愛の情を国民に示すために堂々としたスピーチを行わなくてはならないプレッシャーと戦いながら、吃音を克服することになったジョージ6世の前に現れたのが
言語療法士のライオネル・ローグでした。
以下、ネタばれありの簡単感想。歴史的事実をベースにした話なのでネタバレも何も無いっちゃー無いですが、一応ね(^^)
・主人公のジョージ6世を演じる
コリン・ファース。
かつては
「アナ・カン=アナザー・カントリー」のジュネ的世界で、思春期の我々をドキドキさせてくれた
面影はあんまりない。どっちかっつーと、吃音の特徴を出す演技のせいもあって、
アゴが立派なクッキングパパ的な堂々とした風貌に・・・。
アナカン当時を思い出し、友人としばし遠い目。
・ジョージ6世の名前は、
アルバート・フレデリック・アーサー・ジョージ・ウィンザー。ドイツとの戦争が始まるので、王になるときの名前を考えるときに
「アルバート」だとドイツ的なので「ジョージ」がよい、とアドバイスを受ける場面あり。
もともと現ウィンザー朝はハノーヴァー朝を引き継いでいて、サクス=コバーグ=ゴータというモロにドイツな家名を改名したもの。
・チャーチル役は
ハリー・ポッターでねずみだった人だ!
特殊メイクじゃなくて
素で丸い顔だったと確認。(同行者も同じところに着眼してたw)
・妻のエリザベス役は「チャーリーとチョコレート工場」でチャーリーのお母さんだった人だ!
・オーストラリアなまりのある言語療法士ライオネル役の
ジェフリー・ラッシュは
オーストラリア人。
・
当時のファッションや、建築などがイイ!!・
タバコが身体に良いという王室付きの医者。
おいおい!
・タバコの害を説くライオネル、GJ。・エリザベス妃はが比較的モダンな服装・髪型なのに対し、母のメアリ王妃の髪型やドレスは正統派な感じ。
・電話、放送、飛行機、車など、近代化の波がよくわかる。
・今では国民の機嫌をとらなくてならない立場だと諭す父ジョージ5世。
・左利きを矯正されたり、X脚を矯正されたり、メイドに意地悪されたり、
散々な幼少期のジョージ6世に涙。・無理に利き手を矯正した子供に吃音が多いということで、最近は直さないようになったのはいいことだ。ストレスよくない!
・ジョージ6世は、当時は家族に
アルバートの愛称・バーティで呼ばれてます。
対等の関係を望むライオネルは愛称で呼び合います。
・王族は1シリングすら持たないとは。
財布持たないでデートに来る確信犯の女か!・
女性誌などでは典型的な成功者&憧れの玉の輿に乗った女性としてフィーチャーされまくるシンプソン夫人も、王族視点からのこの映画では
「とんでもなく下品な女」として描かれます。
・日本の一般庶民雑誌のもてはやし方とのギャップがおもしろい。
・
エリザベス女王が子供の頃からしっかりしてる描写あり。
・療法の一環として、
4文字言葉や色々イケナイ言葉を王族が発しまくるのは単純に面白かった。どうやら、実際にこういう治療したかどうかは?らしいですが。
(吃音症治療経験のある脚本家の創作とのこと)
・ロンドンの町がもやがすごいのは、やっぱり
スモッグなのかな?
ほとんど見えないくらいの情景を再現。
・
真実の愛を選んだとして、これまたロマンチックな男性としてフィーチャーされてる兄エドワードも、粋だけどシンプソン夫人に
骨抜きにされてる上、ちょっぴり意地悪という微妙な感じに。
・エドワード、飛行機自分で運転したり活動的だな!
・レコードの録音の場面につい見入ったり。
・
男の子はみんなプラモスキー。
・マイクがでっかい。・厳格な父ジョージ5世も死ぬ直前はかなりボケボケになってました。
実際には安楽死させられてるんですが、そのへんの描写はなし。
・ラスト、王族がバルコニーから手をふる場面は、最近ではウィリアム王子の結婚でも見られましたね。
ロイヤルウェディングといえば、
王子の頭頂部が一番印象に残りました。
あ、ドレスも素敵でしたね(つけたしくさい)。
・
吃音のシーンは本当に苦しそう。エリザベス妃やその場の人だけじゃなくて、映画見ている観客も一緒に緊張する。
・ライオネルの家族やこじんまりした家がいい感じ。
・王族らしい高慢さも人間的らしさとして上手く描かれていて、ライオネルとバーティのやりとりはコミカルだったり、しんみりしたり、観ていてとても楽しい。
・ライオネルのオーデションシーンはちょいとしょんぼり(^^;
・ベートーベンの音楽や、最後の字幕の解説がまたいいんだよなあ。
・素直に良い映画だったなあと思えます。
・しつこいようだが、
当時のファッションや、お貴族階級の皆さんの雰囲気が中産階級のライオネルとの比較もあってとてもわかりやすいので、興味のある方はぜひ。
コメント
【英国の世界に】
こんばんは。
御無沙汰しております。
色々返事しよう!と思いながら延びてること、申し訳ありません。
久しぶりにこちらに寄ってみたら、記事が立て続けにアップされていて慌てて読んでる私です。
ところでコリン・ファース。
懐かしいですね~。でも「英国王のスピーチ」を知った時に主演が「コリン~」となってるのを見て「えっ?この真ん中のオジサン?何かの間違い?写真が違う?」と半ば信じられず、アナカン時代の面影を探して、相当いろんな映画情報のページを彷徨いましたよ・・・。
遠い目にもなりますよね。
それとチャーチル役の顔の丸い人、「ラスト サムライ」でトム・クルーズに同行する記者の役でも出てましたよね。
我が家にはハリポタのDVDがあるので一緒にラストサムライ見ていた長女が「ネズミだー!!」と叫んだ時は笑えました。
役のイメージの刷り込みとは恐ろしいですね。
私はこの映画はまだ見てないのですが、見たくなりました。
話は変わりますが、しのぶん様はローマ時代のお話、好きですか?
ヤマザキ マリさんが描いた「テルマエ・ロマエ」というお風呂をテーマにした漫画、おススメです。
最初は絵に抵抗がありましたが中身は当時(ハリアヌス帝の治世)のローマ市民の様子が活き活きと伝わってくるだけでなく「ププッ」と吹き出すシーンが随所にあり、もしまだお読みでなければ是非、一読くださいませ。
【2011/06/03 16:14】
| 三香 #- |
[edit]
【三香さま】
三香さま、コメントありがとうございます!
ご無沙汰といわれて「そうだったかしら」という程度にあっという間に時がたっているので
びっくりします!
5月にほとんど更新できなかったので今頃あわてて更新しているという・・・。
こんな調子で実生活では待ち合わせ連絡などの緊急用以外は
私もレス放置&遅くなりがちな人間なので、どうぞお気になさらず~。
> 懐かしいですね~。でも「英国王のスピーチ」を知った時に主演が「コリン~」となってるのを見て「えっ?この真ん中のオジサン?何かの間違い?写真が違う?」と半ば信じられず、アナカン時代の面影を探して、相当いろんな映画情報のページを彷徨いましたよ・・・。
> 遠い目にもなりますよね。
なんたるビフォーアフター。
言われなければアナカンの人だとは気づかないですよね。
二人のうちの一体どっち?!というくらいわからない状態になっているかと思います。
> それとチャーチル役の顔の丸い人、「ラスト サムライ」でトム・クルーズに同行する記者の役でも出てましたよね。
あ、出てたかもしれません!
「ラストサムライ」は一回見たきりなので忘れてました。
彼の顔インパクトありますよね。
> 我が家にはハリポタのDVDがあるので一緒にラストサムライ見ていた長女が「ネズミだー!!」と叫んだ時は笑えました。
> 役のイメージの刷り込みとは恐ろしいですね。
うちもハリポタDVDがあって何度も見てるせいか、あの人は「ねずみ」としか思えない状態です。
なにか映画見るときも「ハリポタで○○やってる人」という認識で役者さんを把握しております。
> ヤマザキ マリさんが描いた「テルマエ・ロマエ」というお風呂をテーマにした漫画、おススメです。
> 最初は絵に抵抗がありましたが中身は当時(ハリアヌス帝の治世)のローマ市民の様子が活き活きと伝わってくるだけでなく「ププッ」と吹き出すシーンが随所にあり、もしまだお読みでなければ是非、一読くださいませ
ありがとうございます!
「テルマエ・ロマエ」は買って持っております~。
表紙見たときから「このセンスは・・・多分絶対私が好きな漫画に違いない」と思ったのですが
しばらく様子見をしていたのです。
ブログのお友達が皆さんおすすめしてくれるので、買ったらやはりよかったです。
ヤマザキマリさんの国際結婚もののエッセイ漫画はもともと持っていて
こちらはこちらで絵柄が全然違うので、同じ人の漫画と最初気づかなかったんですよね。
阿部寛主演で映画化とのことですが、アベちゃんはいいとして
他のローマ人キャストはどうするんだろうと思ったりしています(^^)
【2011/06/03 21:35】
| しのぶん #VWFaYlLU |
[edit]
【】
こんばんは。
私は”ねずみ”に
反応しちゃいました。
ラスト・サムライもですが、
スウィニー・トッドにも出てたので、
なんだかあちこちに出てる気がしました。^^;
映画自体は王室を覗いたようで
興味深く、やっぱりあの二人の友情
が良いな~と思いました。
ローグの家族も素敵でした。
【2011/06/03 23:12】
| むんみー #- |
[edit]
【むんみーさま】
こんにちはー。
> 私は”ねずみ”に
> 反応しちゃいました。
> ラスト・サムライもですが、
> スウィニー・トッドにも出てたので、
> なんだかあちこちに出てる気がしました。^^;
インパクトある人なのでちょっと出ていても覚えてしまう感じですよね。
スウィニー・トッドは見てないのですが、出ているのですね~。
> 映画自体は王室を覗いたようで
> 興味深く、やっぱりあの二人の友情
> が良いな~と思いました。
立場の違いはあっても、最終的に深い絆ができている
ところが過剰な演出なしで描かれていましたね。
エンディングの字幕のその後の顛末などもよかったです。
> ローグの家族も素敵でした。
息子二人や妻がちょこちょこ出てきて、
そのたびに印象的なシーンになっていました。
【2011/06/05 15:37】
| しのぶん #VWFaYlLU |
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ずっと観たいと思っていたのですがロイヤルウェディングの後は、
また混んでしまっていい席が取れずやっと行けました。
みなさん、わかり易い。
物語は、現エリザベス女王の父が吃音を矯正して立派な国王となってゆく話。
日本では考えられない映画ですね。
私もこの映...
【2011/06/03 22:56】